カテゴリー別アーカイブ: 思い

本を選ぶ

英語多読/日本語多読活動に携わるようになり、「本を選ぶ」ということが、楽しく続けるための大切なポイントであることに気づき始めました。

例えば自宅教室に来ているNちゃん。レッスンで2〜3冊の短い絵本の読み聞かせのあと、「お家で聞く・読む一冊」を決めるのですが、私がお薦め絵本を何冊か並べると、Nちゃんは表紙を見たりページをめくってみたり、よーく考えてから借りて行きます。絵本にはCDがついているので、お母さんが朝の身支度のときに掛け流したり、寝る前に読み聞かせたり、フル活用して下さっています。そして翌週にはお家で聞いてきた絵本をNちゃんが私に読み聞かせしてくれます。

 

次に日本語多読クラスのある留学生の例。多読用読み物に加え、毎週図書館から借りてくる20冊ほどの絵本やアニメブック等をテーブルに並べ読む本を選んでもらっているのですが、来日して2ヶ月にして、すでにお気に入りの作家がいます。先日の多読記録用紙メモ欄に「五味太郎の本はおもしろくて、易しいです」と記録。

また、メアリー・ノートン原作・宮崎駿脚本の「借りぐらしのアリエッティ(アニメージュ)」を4冊一気に読み「この本が大好きです」とコメントしてくれました。

多読を楽しく続けるコツは、本を手に取って自分で選ぶこと。ページをパラパラめくって中をのぞいてみること。「絵はどうかな。言葉は多いかな、少ないかな、おもしろいかな。何ページくらいあるかな。」いろいろと考えてから次の一冊を決めること。そうです、本屋や図書館に行って本を選ぶのと同じです。

「よ〜し、これにする!」と自分で決めた本なら、読んだり聞いたりすることばが意味のあるインプットとなって心と体と頭に残ることでしょう。

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Footloose

好きこそ物の上手なれ⑥「中高生時代にみた洋画」

東京基督教大学の学園祭に行ってきました。

台風19号の接近で雨模様の一日でしたが、模擬店、コンサート、出し物等々、学生、スタッフ、ボランティアの皆さんがそれぞれ楽しく美味しい演出で訪れる人々を歓迎してくれました。

私の一番のお気に入りは、出し物パレードからのひとコマ、アメリカ人留学生たちによる映画「フットルース」からのアレンジ、カントリーダンスでした。

フットルースの主題歌に合わせた軽快なステップのダンスは見ていてとても楽しく、懐かしい映画の場面を思い出させてくれました。

そして、家に帰ってから家族と一緒に見てしまいましたよ〜、この映画!

フットルース!

子どもたちに「何これ〜!?」と笑われるシーンもありましたが、主人公のレンが親友ウィラードにダンスを教える場面は今娘たちと見ても微笑ましいのです。

ケビン・ベーコン主演のこの映画は私が高校時代に映画館で上映されました。当時は今のように自宅でDVD、 YouTubeと何でも見られるわけではなかったので、見たい物があると、友達や洋画好きな父と映画館によく足を運んだものでした。

私が中高生時代に流行ったアメリカ映画をちょっと書き出してみると…..

E.T

Footloose

Ghostbusters

Back to the Future

どれもこれも、Trailerを見ているだけで映画の場面と音楽とセリフとが思い出され、懐かしくなり、しみじみ当時のことを振り返ってしまいます。

アメリカの学園生活、家庭の様子、フレンドリーな宇宙人、ゴースト退治、ドラえもんとはひと味違うタイムマシン、どれもこれも「あの国の文化、創造性、生活そのものを体験してみたい!」と、映画を通して出会う異文化に興味を持ち、自ら体験してみたいという強い好奇心が生まれたのもこの頃でした。

自分とは違う他者、他国、異文化に興味がわいて、もっと知りたい、体験したい、繋がりたい、そんな情熱を持っているときは、言語は「壁」ではなく、繋がるための「ツール」になります。

「英語(外国語)が上手になりたい」という思いの先に、あなたを突き動かす「何か」はありますか?

好きな物、自分にとって楽しいことであれば、繰り返しも苦ではなくなり、好きだから何度も繰り返し触れていると、わかるようになり、少しずつ使えるようになり、知らないうちに上手になっている。このサイクルがいいのです。

「好きこそ物の上手なれ」に勝る言語習得法はありません。

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こだまでしょうか いいえ だれでも

「こだまでしょうか」(金子みすゞ)

「遊ぼう」っていうと
「遊ぼう」っていう。

「ばか」っていうと
「ばか」っていう。

「もう遊ばない」っていうと
「遊ばない」っていう。

そうして、あとで
さみしくなって、

「ごめんね」っていうと
「ごめんね」っていう。

こだまでしょうか、
いいえ、だれでも。

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わたしと小鳥とすずと「みんなちがって みんないい」

日本語多読クラスで金子みすゞの詩を紹介してみようと思います。

とてもわかりやすい日本語で書かれています。しかし、深く、心にとどく言葉です。

 

「わたしと小鳥(ことり)とすずと」(金子みすゞ)

わたしが両手をひろげても お空は ちっともとべないが

とべる小鳥は わたしのように 地べたを はやくは走れない

わたしが体をゆすっても きれいな音は でないけど

あの鳴るすずは わたしのように たくさんな歌はしらないよ

すずと 小鳥と それからわたし みんな ちがって みんな いい

 

 

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夜空にぽっかり浮かぶ、まるい月を見ると、ついついうさぎの姿を見つけようとする日本人な私。

音読の素材として、日本語多読クラスの皆さんに、この歌を紹介します。

「月(つき)」

でたでた 月(つき)が まるい まるい まんまるい 盆(ぼん)のような 月(つき)が

かくれた 雲(くも)に 黒い(くろ)い 黒い まっ黒い 墨(すみ)のような 雲(くも)に

またでた 月が まるい まるい まんまるい 盆(ぼん)のような 月(つき)が

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日本語多読多聴クラス@TCU

最近は日本語多読関連の投稿が続いていますが、興味のある方はぜひお読みください。

この秋から東京基督教大学(TCU)で日本語多読多聴クラスのお手伝いを始めました。英語多読の経験から得た手応えをもとに、NPO多言語多読の皆さまのアドバイスを糧に、試行錯誤しながら進めています。

9月第一週からスタートしたこのクラス、昨日で第3週目を終了、計6回の多読タイムをこなしてきました。

クラスに参加している学生さんの国籍も、日本語学習歴も様々ですが、皆「多読は初めて」という学生さんたち計10名でスタートしました。

最初のクラスでは多読についての簡単な説明のあと、多読をする際のコツ(やさしいレベルからスタート、辞書を使わない、わからないところは飛ばして読む、進まなくなったらほかの本を選ぶ)を伝え、それぞれがブックテーブルに向かい、読みたい本を手にし、読み始めました。

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多読用読み物に加え、市内の図書館からも絵本を中心に借りてきて読んでもらっています。第一回目から6回目まで、いろいろな絵本をとっかえひっかえ100冊ほどこのテーブルに並べていますが、一語、二語文、そういった絵本からはじめ、今回は少し長めの文も入った絵本を選び並べてみました。

もちろん多読用図書もそれぞれのレベルや興味にそって読み進めてもらっています。

いろいろな読み方も紹介しました。黙読のあと、CDを活用して音読やシャドーイングをしながら読む学生もいます。

読んだ本は「活動記録」に記入します。本の題名、読むのにかかった時間、本の評価、感想等を手短に記録してもらいます。

私が用意する本のほかにも、市内の図書館やブックオフに足を運び、好きな本を見つけて読むことを薦めました。すると....

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「ブックオフで100円で買ってきました!」と早速好きな本を手に入れ、紹介してくれた学生さんも現れました。

クラスの最後には、二人ずつ「今日読んだ本の紹介」もしてもらっています。読んだ本について自分の言葉で言い換え、紹介したり、短い文章を「読み聞かせ」するように話すことで、多話的活動に繋がって行くことを期待しています。hitori1

秋学期10週間で、どのくらいの本を読み、楽しみ、この活動がそれぞれの日本語のためのどういう力になっていくか、とてもエキサイティングな「読書の秋」です。

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