カテゴリー別アーカイブ: 多読

言葉の先にあるもの 〜英語はツール・どんどん使おう〜

Do you remember when you first started riding a bicycle?

 

Emmy Bicycle補助輪付きの自転車でアパートのお庭を楽しそうに走る我家の二女

 

物心ついて、最初に「できるようになってうれしい!」と思ったことって何でしょう。

私にとってそれは、自転車に乗れるようになったことだと思います。

自転車に乗れるようになった40数年前の記憶は今でも鮮明に心と身体に染みついて残っています。上の写真は我家の二女が一生懸命自転車の練習をしている一枚ですが、まだこの時点では補助輪付きです。でも、満面のえみを浮かべて、ほんとうに嬉しそうです。

ましてや、補助輪なし!で走り始めた時の喜びはどんなだったか。

バランスとって、風きって、いつまでも、どこまでも走り続けて行きたい冒険心と、なんともいえない開放感に包まれて、もう最高の気分でした。

 

「いま、自分がいる世界から一歩踏み出して、もう少し遠くにいってみたい。」

 

自転車に乗れるようになると、私たちの行動範囲はぐっと広がり、行けなかったところに行けるようになり、見えなかった物が見えるようになり、知らなかったことを知るようになるのです。

自転車は今でも、少し遠くに私を連れて行ってくれる大切なツールです。

 

ホームステイ先

 

留学時代:アラバマ州のご夫妻の家にホームスティをしていた19才の頃、アメリカ人、ボリビア人、コロンビア人の友人たちと感謝祭のお祝いで撮った一枚。

 

 

 

私にとって「英語」はツールです。

日本語だけでは通じ得ない、新しい出会いがあり、知らないことを発見し、見たことのない景色を見ることができる、私が更に広い世界と繋がることのできる大切なツールです。

言葉の先にはいつも異文化への憧れがありました。

 

外国映画が好き。

洋楽が好き。

外国の人々の暮らしや習慣の違い、日本との共通点を発見するのはおもしろい。

異文化の中で生活し、日本と違う景色や思想や価値観にふれ、交流の架け橋になりたい。

 

 

そんな私と英語の出会いはごくごく普通のことでした。

中学校に通うようになって、部活以外で一番の楽しみだったのが英語の授業でした。

 

小学生の頃、我家には時々、父の仕事の関係で知り合いのアメリカ人が訪ねて来る事がありました。アラスカ出身のフィッシングガイドのおじさんだったのですが、当時中学生だった姉がそのおじさんと身振り手振りの英語で簡単な会話のやりとりをしているのを見て「あ〜、お姉ちゃんみたいに英語で話せたらいいなあ。」と憧れました。

おもしろい英語の先生との出会いとスピーチコンテストのおかげで、「英語は使えると世界が広がる、自分の知らない世界と出会いたい!」という気持ちをずっと持ち続けることができました。

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英語教室:中学生クラスの多読多聴の様子。みんな真剣にストーリーに聞き入っています。多読多聴をしている時間は頭の中が100パーセント英語の状態です。日本語を介して英語を理解することはしません。

 

 

 

中学生の私はお小遣いでベイシティローラーズやカーペンターズのレコードを買ったら、何度も繰り返し聞きました。大好きだったからです。

「兼高かおる世界の旅」が大好きで、現地の人と親しく会話して通じ合い、異文化を紹介してくれる彼女の姿に憧れていました。

高校時代は勉強や部活で忙しく、お楽しみとしてはなかなか見れなかった洋画ですが、定期試験が終わった日の学校帰り、ふと思い立ってひとり映画館に足を運び、E.T.を見て感動し「アメリカに行ってE.T.に会うんだ!」と密かに心に決めたのが昨日のことのようです。

 

英語は言葉です。

コミュニケーションのための「ツール」です。

伝えたい、理解したい、知りたいものや相手と繋がるための「手段」です。

英語の先には必ず憧れがあり、行きたい場所があり、会いたい人、繋がりたいものがあるのです。

 

「英語を本気でやろうと思ってるんですけど、どうしたらいいですか?」

 

よくこんな質問を受けます。

私が逆に聞くのは「どうして英語を使えるようになりたいんですか?」という質問です。

英語がただ単に話せるようになることを目的とするのではなく、英語の先に何があるかです。

 

「メジャーリーグが夢です。」

「国連で働きたい。」

「One Directionの歌が大好き!好きな曲を歌えるようになりたい。」

 

英語が使えるようになりたい皆さんを突き動かすモチベーションは何でしょう。

 

言葉の先に目的があり、モチベーションが高い時、英語は必ず上達していくはずです。

 

ボキャブラリーが乏しいから…

文法めちゃくちゃだし…

まちがったらどうしよう…

英語を使おうと思ってもいろんな不安があるでしょう。

 

でも所詮、英語はツールです。

使い始めることで、使い方にも慣れて行きます。

学校では英語の使い方をたくさん、特に「きちんと使う」使い方を教えてもらいますが、今知っている英語でできることはたくさんあるので、とにかく使ってみることから始めましょう。

英語の絵本や本を読んだり聞いたりすることもその一つで、とっても面白いですよ。生活の中に英語でやってみることを少しずつ増やしていくことをお薦めします。

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教室人気の絵本:可愛いイラストとユーモアが魅力のElephant & Piggie シリーズ。イラストと簡単な英語でこれだけのストーリーが楽しめると、もっと読みたくなります。

 

 

生活の中で英語を習慣にしてみましょう。

インターネット等がこれだけ普及している今日、英語は身の回りにあふれています。

多読多聴、映画、音楽、スポーツ、トーク、ニュース、テレビ番組、子ども番組、アニメ、Youtube、TED、絵本、小説、Podcast、NHK語学、なんでもいいと思います。皆さんの生活の中に、英語を日々取り入れる習慣をスタートしてみて下さい。英語の音に耳をならし、英語の言い回しに口をならし、英語を楽しみながら生活の一部に取り入れてみてください。

英語が日常の生活にある日々を続けていると、知らないうちにもっと遠くの、未知の世界に出て行って、走り回る自分を発見しているはずです。

英語はツール、楽しみながらどんどん使っていきましょう。

 

私も新しい言葉に挑戦してみようと、こんなのを見つけました。

 

イタリア語の音を楽しみながら、画像のかわいらしさの助けもあり、ストーリーの展開に十分ついて行けます。一日にひとつかふたつ、たった15分からできるイタリア語の習慣です。

我家にイタリア人の高校生がホームステイした事はこちらでも紹介しました。彼のお母さんとのやり取りは簡単な英語でしたのですが、私の伝えたいメッセージをイタリア語で伝えられたら素敵だろうなと考えるようになりました。

繋がりたい、伝えたい相手が具体的にいる場合、その言葉を使えるようになりたいというモチベーションはかなり高くなります。

お金をかけなくても、身近にあるお楽しみを見つけて、イタリア語でコミュニケーションしている自分の姿を思い浮かべながら、気長にできることを続けてみようと思います。

 

英語もこんなことから始めてみてはいかがでしょうか。

もともとはイギリスの番組なのでこちらがオリジナルです。

どこの国でも自転車に乗れるようになるのは、子どもにとっても親にとってもエキサイティングなことなんですね〜。

自転車も英語も、乗って、使って、素敵な場所へと出かけていきましょう!

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Gifts of Love

It has truly been a wonderful birthday week!

My sister celebrated it with my favorite Disney story and its theme song, “Frozen Fever.”

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 To my only sister in the whole world!

 

 

 

Many friends and relatives sent me messages, and called to wish me a “Happy Birthday.”

My husband, daughters, and homestay son and his family gave me several surprise gifts.

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I am so thankful to God for the gift of love through special people in my life.

I love flowers.

I love tea, coffee, and good drinks.

I love birthday cakes.

I love music.

I love books.

I love messages and letters.

I love hugs.

I love how my family and friends showed their love in many different ways.

 

My oldest daughter sent me these two books and a letter from America.

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Her note at the end of her letter:

P.S. These are the books for you. They are symbolic of the love of books and reading that you have helped to cultivate in me. Thank you for sharing with me the joy of learning, of stories, of languages, and of the power of reading.

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When our youngest daughter was born,

 

 

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I had a handful with the baby, so my oldest started to read more and more to her younger sister.

 

 

 

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These are the good old days of our “cultivation of the love of books and reading”.

 

 

 

I love my family.

I love stories and books.

I love to share the story of my life, which is a wonderful gift from God!

 

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春・始める・続ける・Random thoughts

春です。

新しいスタートの季節です。

私の小さな教室にもこの春から多読を始めた仲間がいます。

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中学生二人、小学生一人。

年齢も好みも英語への興味もみんな違います。

教室のベースは多読とBBカード。

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小6生のBBカード・ミニ作文。

 

 

 

この二つをベースに英語習得のためのいろいろな可能性が生まれます。

読んでいる本もいろいろ。

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読み方もいろいろ。

それぞれの興味やペースによって、読む量や種類に違いは生まれるけれど、

ひとりひとりの英語が、ゆっくりと、着実に、上達していくことでしょう。

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やさしい英語から始めて、コツコツ読み続けて行くことで、英語を英語のまま吸収してほしい。

和訳をしないときちんと理解しているかどうかわからない、そんなやり方ではない。

ナチュラルな英語をそのままたくさん取り込んでいく。

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多読を始めたばかりの人たち、数年以上続けている人たち。

いろんな仲間がこの春も教室に通って来てくれています。

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BBカードのキャラクターがいろいろ出てくる楽しいイラスト入りのフリーライティング。

 

 

 

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この春多読3年目、中学生のフリーライティング。頭に思い浮かぶセンテンスを、辞書など使うことなく書き続けます。

 

 

「書きたいことを何でも、どんな英語でもいいから、イラスト入りもオッケー、とにかく10分間書いてみよう!」と去年から始めたフリーライティング。多読で英語のインプットがたまり、自然な英語を取り込んだ量が多い人ほど、スムーズに英語を書き続けることができるのです。

 

春は別れと出会いの季節。

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この春、教室を巣立って行った仲間たちがいます。私の「似顔絵」をプレゼントしてくれました。

I like my smile and pink cheeks 🙂

結構似てる!?

 

 

季節や状況が変わっても、多読をコツコツ続けている仲間から嬉しい報告がありました。

春休み、おばあちゃんと京都旅行に行って来たという中学生。

「ホテルのロビーで暇つぶしてたら、英語がすう〜っと耳に入って来たんです。フロントの人が外国人旅行者の対応に困っていたようだったので、助けてあげたんです。ネイティブの英語が聞き取れたから、私けっこう英語わかってるんだな〜って。」

この経験を通して、彼女の英語に対する興味はますます膨らんだと思います。普段からたくさんの英語を読んだり聞いたりしていることで、ナチュラルスピードの普通の英語を耳にした時に「聞きとれる、わかる!」という自信が「助けてあげる」という行動につながりました。なんて素敵な報告なのでしょう。

この春、英語多読を始めた人、続けることを決めた人、今年もたくさん読んで、聞いて、話して、書いて、英語を使っていきましょう!

 

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村上春樹と学校と英語

この本を読みました。

職業としての小説家 村上春樹

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読もうと思ったきっかけは下記のブログ↓

目からウロコの英語「楽」習

こちらのブログでは高校の英語の先生がご自身の多読体験をもとに、しゃべるためにも多読、受験にも多読、とにかく多読多聴にまさる英語習得法はないと力強く語っていらっしゃいます。この先生に刺激を受けて、私の多読指導に対するモチベーションが下がりそうなときには、関連記事を読ませていただき、励ましていただいております。

「学校」と「英語」について、私が日頃考えていることが、なんと村上春樹の高校時代の英語体験の描写と重なっていて、さっそくこの本を購入しあっというまに読んでしまいました。

特に興味深かったのは、第8回「学校について」。

村上春樹にとって学校はどのような場所であったのか、学校教育は小説家である氏にとって、どういう影響を及ぼしたのか、この章の中では教育というもの全般について、氏が感じていることや思っていることが綴られています。「効率」を追求するときに奪われる「想像力」、そのへんのことについても、普段私がぼんやりと考えていることがらが言語化されているようで、たいへん共感の持てる章で、3回も読み返してしまいました。1章すべて引用したいほどですが、今回は英語についての記述のみでがまんします。

下記にその抜粋をいくつか紹介します。

僕は高校時代の半ばから、英語の小説を原文で読むようになりました。とくに英語が得意だったわけじゃないんですが、どうしても原語で小説を読みたくて、あるいはまだ日本語に翻訳されていない小説を読みたくて、神戸の港の近くの古本屋で、英語のペーバーバックを一山いくらで買ってきて、意味がわからなくても、片端からがりがり乱暴に読んでいきました。最初はとにかく好奇心から始まったわけです。そしてそのうちに「馴れ」というか、それほど抵抗なく横文字の本が読めるようになりました。(p.195)

村上春樹が高校時代に英書多読をしていた事実。

彼の英語力は「がりがり乱暴に読んだ」高校時代の多読体験に支えられている。

もうびっくり仰天!

というか、「やっぱりそうだったのか〜」という安堵感。

ご存知の方も多いと思いますが、村上春樹は優れた翻訳家としても活躍しています。アメリカでは現地の作家たちと対等な立場でフロンティアを切り開き、世界中に読者の層を広げることに成功しています。

しかし、いずれにせよ、本を一冊、最初から最後までいちおう英語で読めるようになりました。なにしろ好奇心がすべてです。しかしその結果、英語の試験の成績が向上したかというと、そんなことはぜんぜんありません。あいかわらず英語の成績はぱっとしませんでした。どうしてだろう?僕は当時、そのことについてけっこう考え込んでしまいました。僕より英語の試験の成績が良い生徒はいっぱいいるけれど、僕の見たところ、かれらには英語の本を一冊読み通すことなんてまずできません。でも僕にはおおむねすらすら楽しんで読める。なのにどうして、僕の英語の成績は相変わらずあまり良くないのだろう?それで、あれこれ考えた末に僕なりに理解できたのは、日本の高校における英語の授業は、生徒が生きた実際的な英語を身につけることを目的としておこなわれてはいないのだということでした。じゃあいったい何を目的としているのか?大学受験の英語のテストで高い点数を取ること、それをほとんど唯一の目的としているのです。(p.196)

 

この春から受験の年を迎える中高生が教室に何人かいます。この時期、受験塾との兼ね合いで教室をお休み、あるいはやめる人もいます。

受験準備、ほんとうにたいへんだと思います。

「また多読で英語を楽しくやっていきたい余裕ができたら、戻って来てね。」

そう伝えます。

小学生のうちは「英語で遊ぶの楽しいな。使えるようになりたいな。」って続けてくれた子どもたちが、中学生になったとたんに「評価される英語」に苦手意識を持って英語嫌いになったり、高校に入って「英語ができないんです…」と、テストで点が取れないことを悲観して、やる気をなくしてしまったり、今までやってきたことまで否定してしまう。

ほんの少し前までは、Poppletonの本を何冊も読んで、「いいなあ、このお話。心があったまる。」と、絵本の読書を楽しんでいた人が、いまは「何をやってもだめなんで。」と、英語に対して自信をなくしてしまっている。

テストの出来不出来に一喜一憂する中で、失われてしまうほんとうの好奇心。

村上春樹が本の中で語っている

なにしろ好奇心がすべてです。

この言葉には重みがあります。好奇心をかき立てるような教育のありかた、逆に好奇心を奪ってしまうようなシステムの存在。

テストって何なのだろう。

評価って何なのだろう。

なんのために英語を学ぼうとしているのだろう。

言語というのは生きているものです。人間も生きているものです。生きている人間が生きている言語を使いこなそうとしているのだから。そこにはフレキシビリティーがなくてはなりません。(p.197)

ほんとうにその通りだと思います。

「テストで高得点」が目標になるとフレキシビリティーはどんどん失われていくでしょう。

「あ〜試験だ〜。」

「間違ったらどうしよう〜。」

そんな暗示にかかって、英語を使ってみようと思えなくなっちゃうんだ〜。

生きている言葉なんだから、生きている人間が使うんだから、フレキシブルにいきましょう。

こういう絵本をたくさん読んで、小さな感動体験を重ねていきましょう。

The Stray Dog  by Marc Simont

 

昨日、一人の中学生が帰り際ぽそっと話してくれました。

生徒「市でオーストラリア・ホームステイの募集をしていて、応募しようと思ってます。」

私 「えっ、ほんと!」

生徒「でも、20人くらいの枠に100人くらい応募するらしくって。」

私「大丈夫、推薦状でもなんでも書くよ、協力するよ!来週少し早くきて話す?」

英語を使う環境に飛び込んでみたい。異文化体験にチャレンジしてみたい。

そんな風に密かに思ってくれている彼女の言葉にすごく励まされました。

これまでコツコツやってきた多読多聴の成果を思う存分発揮しちゃいましょう。

きっと素敵なホームステイ体験になるはずだよ!

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英語を続けるモチベーション 〜本の購入〜

英語が使えるようになるための近道はありません。

自分に合った形で言葉を取り込み(インプット)、たまって来たら少しずつ使ってみる(アウトプット)、これを続けて行くことこそが、使える英語への本当の近道なんだと思います。

近所のお子さんたちに英語を教え始めたのをきっかけに、日本に居ながらにしてどんなふうに英語と付き合って行くのがいいのか、自分が納得できる方法を教室の生徒さんに紹介したいと考えてきました。そんなときに「多読」と出会いました(この記事)。

思えばうちのホームスクーリングも、読み聞かせから始め、読書中心の多読で進めてきました。我家のホームスクーリングと英語教室の多読は結び付くはずと確信し、次のような目標を考えました。

子どもたちがホームスクーリングで読んできた児童小説が我家の本棚にたくさんある。英語教室の小中学生が急にそのレベルの本を読み始めるのはまだ難しい。それじゃあ、児童小説が読めるようなるまで、読み易さレベル0〜2くらいまでの絵本を少しずつ手に入れて、たっぷり読んでもらおう。教室のみんなが中高生になる頃には英語の児童小説やいろいろな本を楽しめるように、使えるように、みんなといっしょに英語の大海に臨んでみよう!

この思いが与えられてから3年あまり。

これまでおそらく1000冊近くのやさしい英語絵本を購入し、読み聞かせ、リスニング、シャドーイング、チャンツ、グループ読み、ひとり読みにチャレンジし、本の貸し出しをしてきました。子どもたちと一緒に砂浜から初めの一足を浸し、浅瀬からちゃぽちゃぽ水につかり、行きつ戻りつ。時には犬かき、時には膝の深さあたりでかけっこ、たまには背中でプカプカと、そういうことの繰り返し。そんな海水浴でも続けているうちに、人によっては今、腰の高さくらいの場所で英語読書を楽しめるようになってきました。

ゆっくりのペースではありますが、「英語は英語のまま読む」という感覚を掴めている子どもたちが一人、また一人と増えてきました。

現在、一番たくさん読んでる人で、冊数にして800冊、語数にして35万語くらいになりました。次の3年の目標は1000冊、100万語。きっとその頃には今よりずっと自由に英語の海の中をあちこち泳げるようになっていることでしょう。

さてさて、今回のトピック「本の購入」は私の大きな楽しみでもあるので、力が入ります。

もっと楽しくたくさん読んでくれたらいいなあと、試行錯誤しているときには、子どもたち一人一人の顔を思い浮かべながら、本購入のリストを作ります。試し読みがある本は片っ端から開いてみます。レビューやおすすめ度も参考にします。購入リストは数週間、パソコン画面に、そして私の心と頭の中にしまって暖めておきます。

毎月のお月謝から500円ずつ×人数分くらいを本購入代に充てていますが、今回は2月&3月分ということで、リストの中から以下の本をまとめて注文しました。

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Thank you Amazon, for your quick service!

今回は少し大きめの箱の中に……

 

 

楽しみにしていた本がいっぱ〜い。

この後、一冊ずつ、選んだ本を手に取りながら、絵本読書タイム1時間ばかり。

至福の時。

 

 

Elephant & Piggieは中学生Hさんの大好きなシリーズ。

最近多読へのモチベーションが落ちて来た感じだったので、彼女のことを考えながら思いきって4冊購入。

 

 

Hさんは猫も大好きなので、この本も気に入ってくれるといいなあ〜。

 

 

 

 

こちらは STEP  INTO  READINGから3冊ほど。

一冊100〜150語くらいの幼稚園から小学生への読み聞かせで人気のあるシリーズ。教室ではもちろん中高生も読んでます。

 

 

こちらはオラフ好きの子どもたちのことを考えて購入。

 

 

 

 

新体操のクラブで3月にラプンツェルの曲を踊る予定のNちゃん、これを買ったよ。

喜んでくれるかな〜。

 

 

 

こちらは中学生Sさん&Rさんのお気に入り!

Disney Read-AlongシリーズのFrozen Fever

くしゃみをすると現れる小さな雪だるまたち。

 

 

年長NちゃんがDisney Channelでこの番組を英語で見ていることを聞きました。

可愛らしい箱の中には…

 

 

プリンセスのお話が10冊

キュートな絵本ばかりです。私もソフィアちゃんのファンになりそう。

 

 

 

プリンセス証書やシールも入っていました。

Cちゃん、Hちゃん、Kちゃんも気に入ってくれることでしょう。

 

 

 

モチベーションが下がるときは、レオ・レオニのこれを読んで、勉強せずに楽しみながら……

 

 

 

 

ネズミと一緒に本を読んでいる自分を思い浮かべて、ほのぼのした気持ちでシンプルな多読を続けて行きましょう。

 

 

 

読み聞かせ用に欲しかったボードブックも3冊購入

Dear Zooを読みながら質問したら、S君はきっと喜んで動物の名前を答えてくれるはず。

 

 

Dr. Seussの絵本も一冊。

言葉のリズムがとっても楽しい。

 

 

 

バレンタインが近いので”Love is in the Air”というこんな本も購入。私的には大当たり!

最後の1ページがたまらなくステキ♡

 

 

犬好きの中高生にはこの2冊

今回、私の一番のお気に入りはこの本。

The Stray Dog” by Marc Simont

 

 

 

そして、K君、H君のお気に入りのどらえもんのバイリンガル版も3冊購入。二人とも、まずは英語で読んで、わからないところの日本語をチラ見しながら読むそうです。いろんな読み方があるんだね〜。生徒たちから多くのことを教えてもらいます。

 

 

教室に通って来てくれる20数名の子どもたち。

英語のレベルが違うのはもちろん、絵本のスタイルや作者のジョーク、文の長さや文体、好きな動物やキャラクター、ほんとうに一人一人好みや興味が違います。

言葉は生きています。

生きた言葉を生かすために、使われる挿絵やイラスト。

絵本には力があります。

多読は絵本からはじめることを心からお勧めします。

なんでも長くコツコツ続けて行くのはたいへんな事です。最初は楽しく始めても、3年も経てば最初の頃の新鮮な気持ちは薄れていくでしょう。

子どもたちの英語へのモチベーションを保って行くことも、私の大切な役目です。

「海で泳ぐのは楽しいよ。今日から砂浜で、打ち寄せる静かな波に一歩、足を浸して遊んでみようよ。海は広いよ、大きいよ。いっしょに楽しく泳げるようになろうよ。」

使える英語につながる英語多読、これからもいろいろな本を楽しくたくさん読んでいきましょう。

新しい一冊を手にした子どもたちの喜ぶ顔を見るのが今から楽しみです!

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続けることの大切さ 〜多読記録帳を見て思うこと〜

今日は小6K君のレッスンと、中2の女子3人組レッスン、夕方から二つのクラスがありました。

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昨年8月から多読を始めたK君。5ヶ月あまりの期間に250冊近くの英語絵本を読み進めて来ています。語数にして17,000語!

 

 

 

中高6年間の英語教科書の総語数は25,000語くらいと言われているので、半年間でさらっとその量に迫る英語を読んできたことになります。すごいです!

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K君は教室で読むだけでなく家でも読めるように毎回20冊近くの本を借りて行きます。

 

 

 

 

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感想欄にも楽しいコメントや、印象に残った表現も英語でメモしながら、記録しています。

コツコツ続けて、どんどんインプットがたまっていきます。

 

 

 

そして、小学校6年生の頃から2年以上多読を進めてきた現在中2の女子たちの記録帳はこんな感じです。

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感想欄にはMr. Potato Headのイラストが!?

いつの間にこんな絵を…なんでも楽しみながらやれるのはいいことですね!

 

 

読んだ感想もいろいろ。

一言二言だけど要約力もすごい。

楽しみながら内容も理解して読んでいる事がよくわかります。シンプルだけど、かなり込み入った内容の文章を読んでいる。

 

 

このクラスのみんなは2年半ほどで700〜800冊の絵本を読んできました。最近では一冊2000語ほどの本も読めるようになってきました。でもそういう本は「一冊続けて読むと疲れる〜」と言っては休み、読んでは休みと続けています。

 

中2女子のグループレッスン、想像できますか。集中して静かに読み進めているなと思ったら、ボーイフレンドのこそこそ話で盛り上がって、なかなか本に戻れない事も。は〜っ。

“Stop talking, girls! Focus on your reading.”

私にガミガミ言われながら、脱線しながら、そんなアットホームなレッスンですが、総語数200,000語以上読み進めて来たわけですから、ほんとうによく頑張っているなと思います。

4月には中3になるみんな、来年の今頃は受験真只中。その頃まで多読を続けてくれる子はいるのかな〜。

今日は生徒向けに書いたニュースレターの文章を一緒に読んでレッスンを始めました。多読を続けていく中で、もう一度みんなと確認したいと思い、下記のような文章を書きました。3人中ふたりはいつもより熱心に多読に取り組んでくれたような気がします。

 

「今月のニュースレターより」

「多読多聴」という英語習得方法について、私が考える事を少し書いてみたいと思います。小学校高学年の皆さんから中学生、高校生の皆さんには以下のことについて読んでいただき、「使える英語」につなげるための「多読多聴」という方法について、今一度考えてもらいたいと思います。

 英語に限らず、外国語を使えるようになるためには「勉強ばかり」ではなく「使ってみること」が大切です。スポーツをする時、素振りやキャッチボール、パス練習だけできれば楽しい、と言う人はあまりいないと思います。みんな試合に出たいですよね。さらに試合で勝ちたいという目標があるので上手になります。英語も「基礎を習う」事は大切ですが、習い始めた言葉を実際に「使う機会」があるともっと面白くなり上手になります。

 それでは「英語を使う」ということはいったいどんなことなのでしょう。英語で人とコミュニケーションをとること、もっともですね!2020年には東京オリンピックが開催されます。たくさんの外国の方々が東京や千葉にやってくることでしょう。もちろん、そこで使われる公用語は英語です。皆さんも4年後の自分を思い浮かべてみて下さい。オリンピック会場で、あるいはオリンピック選手として英語を使ってコミュニケーションをとっている自分の姿が思い浮かびますか?

会話以外にも今すぐ日常で英語を使う機会はたくさんあります。好きな洋画を英語で楽しんだり、大好きなミュージシャンの曲を英語で聴いたり歌ったり、そういう事も全て「英語を使う」活動なのです。この教室でやっている「やさしい英語の絵本や読み物を読んだり聴いたりする」という多読多聴も英語を使っている貴重な活動です。そういう活動を通して英語を使っているうちに、会話や文章の中で使える英語が少しずつ増えてきます。「多読多聴」をしている時は日本語は使いません。英語を英語として100パーセント使っているとても有益な時間なのです。

 学校で学ぶ英語は大切ですが、中学・高校になると試験・受験が関わってくるので、「使うための英語」のはずが「テストで点を取るための英語」になってしまい、面白くなくなってしまうこともあると思います。当教室では、学校の教科書を細かく解説したり、「テストで点を取るための英語」の指導に時間をさくことはほとんどありません。英検や定期試験の前にテスト対策のお手伝いはしていますが、通常のレッスンでは「たくさん読み、いっぱい聴く、音読してみる」という時間に重点を置いています。多読多聴は学校や塾でやっている英語学習法と違うので戸惑いを覚える人もあるかもしれません。学校英語の勉強に関しては、まず英語の授業をしっかりと聞き、予習復習をやった上で、わからない事があればいつでも質問してもらって構いませんが、学校の勉強はしっかりと自分でやることを前提として、この教室に通ってほしいと思います。

 学校や部活でますます忙しくなると思いますが、週一回のレッスンだけではなく、教室から本やCDを借りてお家でも多読多聴、また好きな英語の素材を見つけて、生活の中に楽しく英語を取り込んで行ける環境(洋画、Youtubeで音楽、英語のPodcastやラジオ放送を聴く等)を作っていく事をお勧めします。使える英語を身につけるには「正確さ」よりも「わかる事を楽しくたくさん」という、インプットの量がたいへん重要になってきます。また、そのインプットは自分にとって「楽しい」「おもしろい」「興味がある」ものであればあるほど身に付いて行くのです。英語でやってみたい好きな事をたくさん見つけてほしいと思います。

 皆さんは英語を使えるようになりたいですか?私の教室では使えるようになるためのアイデアや素材をたくさん用意して、皆さん一人一人が持つ「英語の目標」を応援したいと願っています。どうか大切な時間を有効に使って、英語を使う楽しさをもっともっと知ってほしいと願います。

 

「先生、これ書くのたいへんだったでしょ。」と一人の女子。

「みんながこれからも多読を続けている姿を思い浮かべながら書いたから、ぜんぜんたいへんじゃなかったよ。」と私。

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