月別アーカイブ: 2014年2月

好きこそ物の上手なれ③ 「となりのトトロ」編

昨日は大学で日本語多読と英語多読のお手伝いの日でした。

英語多読のお手伝いで知り合った韓国人のSさん。4月から英語での講義を受けることになるので、少しずつ英語に慣れておきたいと相談を受けたので、多読をお勧めしました。12月から今月まで約3ヶ月、ORTを中心に読み進めてきました。最近TEDを紹介したら、さっそくご専門の教育関係のものをいくつかご覧になったようで、とてもためになっているそうです。

さて、ここからは彼女の日本語のお話。こちらが今日の本題です。日本に来日されて5年になるというのですが、と〜っても流暢な日本語を話されます。来日前、日本語はどうやって勉強したのか聞いてみました。すると彼女の答えはこうでした。

日本のドラマやアニメが好きで、言ってみたかったセリフをポストイットに書き出して、それをパソコン画面の両脇にペタペタ貼って、動画に合わせて練習しました。

特に宮崎駿のシリーズが大好きというSさん。「となりのトトロ」のセリフは全部ダウンンロードし、暗記してしまうくらい何度も練習したというのです。私もさっそく家に帰ってから、検索してみました。そしたらあるある、「となりのトトロ」全セリフ集


My Neighbor Totoro 1 [ペーパーバック]

私も「となりのトトロ」はこれまで4、5回は見たと思うのですが、彼女はいったい何回見て、聞いて、練習したのでしょう!?セリフを読んでるとアニメの場面がパア〜っと頭に浮かんできたりするんでしょうね。

好きなので、時間も忘れて、徹夜してセリフの練習したこともありました。

彼女にこんな質問もしてみました。「そういうふうに言葉を取り込んでみて、どのくらいの期間でどんなふうに自分の日本語に違いが出てきたなと感じましたか?」

はじめはどのドラマも韓国語の字幕なしでは内容がわからなかったのですが、1年くらいしたら、字幕はなくても日本語がわかるようになってました。これはいい!と手応えを感じました。

日本語、韓国語、英語、互いの言語の距離が違うので一概には言えないと思うのですが、やはり「好きこそ物の上手なれメソッド」での言語学習法はここでも健在でした。徹夜して練習したのはテストにでるからとか、宿題だからではなく、「ただただ、好きだから、使えるから」。だから時間も忘れて没頭できたんでしょうね。

ちなみに、となりのトトロは英語で”My Neighbor Totoro”ですが、英語、イタリア語、スペイン語のスクリプトはこのサイトで見つけました。トトロ好きな人、いかがですか?

英語版トトロのサツキとメイは、ダコタ&エル・ファニング姉妹の声だったのですね。かわいいなあ〜。

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受験生にエール

受験シーズンも終盤となり、あともうひと頑張りの生徒たち、この教室では今日もやっぱり多読です。

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Young Eli ReadersのUncle Jackシリーズに始まり、しばしの間の雑談とティーブレークの後、

 

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次はLLLとKindle猫漫画を読むこと30分、あっという間の90分。

 

 

『猫まんがで楽しい英語多読 1 猫さえいれば世界は楽しい』

この英語猫漫画、動物好きでKindle をもっている方には超おすすめの一冊!

 

受験勉強で頭がパンパンになるくらい頑張っている二人に、私ができることは楽しい読み物を紹介して、リラックスして読んでもらって、心も体も総動員してたっぷりと英語を吸収できるようにサポートするだけ。「この単語集は丸暗記」とか「これは出題されるから直前に必ずチェックすること!」という種類の勉強はその場限りで終わってしまう。そういう時間があったら、感受性や想像力を使いながら一冊でも多くの「本物」に触れてほしいと思うのです。

レッスン最後の10分は、”What I want to do in March”というような題でフリーライティングをする予定でしたが、本棚の絵本をしばらく眺めていたMちゃんが「これおもしろそう!」と手に取った本を、「じゃあみんなで一緒に読もう。」と読み聞かせの時間にあてることにしました。

 I WANT MY HAT BACK

この本、最後は「え〜っ!?」というオチがあるのですが、そのブラックさに二人は爆笑〜。

試験、試験、また試験で疲労と緊張の連続だろうと思う日々の中、多読多聴や絵本の読み聞かせで、英語を英語のまますんなり理解できて、オチにびっくりして、大爆笑できる生徒たち、次の試験は大丈夫、自信を持ってがんばれ〜!

“I’m thinking of you and praying for you. Do your best!”と、エールを送ります。

 

追記:本命校の試験本番では実力が存分発揮できなかったとつぶやいていたある若者。模試ではいつも英語は90点台がとれていたのに、本番では7割くらいしか点が取れなかったとがっかりしていました。受験英語っていうのはいったい何なのでしょう。生徒たちのいったいどんな力を評価できるテストなのでしょうか。受験やテストで高得点がとれる=英語ができる、使えるとは、必ずしも言えないと思います。文法や語彙の細かい部分を気にしすぎて、なかなか思うように英語を使うことができない、逆に萎縮してしまう。試験偏重の英語教育にもどかしさを感じずにはいられません。試験当日、体調が優れなくて実力が発揮できなかったり、緊張のあまりちょいミスを連発してしまうことだってあるのだから。

あんなにがんばっていた真央ちゃんもオリンピックの本番SPで予想外のミスを連発してしまいました。その理由はだれにもわからない。人間だから転ぶのもあたりまえ。「本番に弱い」とか「メンタル」がどうのこうと言われたけれど、翌日のFPではその真央ちゃんの勇敢な姿に世界中が励まされました。金メダルよりも尊いものがあることを教えられました。

「先生、来週フリーライティングやります!」と元気に教室をあとにした生徒の笑顔に、励まされた夜でした。

He has made everything beautiful in its time. (Ecclesiastes 3:11)

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好きこそ物の上手なれ ②「思い出話」編

英語に携わる仕事をしているとこの質問をよく聞かれます。

「何をしたら話せるようになりますか?」

体験談も含め、以下のように提案しています。

「勉強するというより、好きなことがあれば、英語はその好きなことをもっと知るためのツールとして使っている状態になっている、そんな感覚がもてれば使える英語につながりますよ。」

例えば、この動画をご覧ください。

私は中学生の時、ベイシティローラーズから”Saturday”のスペルを教えてもらいました。年齢がばれます(爆)。サビの部分だったら今でも歌えますよ〜。

S-A-T-U-R-D-A-Y Night!  S-A-T-U-R-D-A-Y Night!  S-A-T-U-R-D-A-Y Night!

この曲を一回聞けば、土曜日というスペルは練習しなくても書けるようになります。

そうなんです。好きな物であれば、それを何回も聞きたいし、歌いたいし、読みたいし、意味を知りたいし、覚えたくなるのです。脳の状態が「やらねばならぬ」ではなく、「聞きたくて、読みたくて、楽しくて」というふうにリラックスしているので、いろいろな英語が頭に残ります。私は大好きなベイシティローラーズやカーペンターズ、またちょっと遡ってビートルズ等の曲をレコードやテレビやラジオで聞いて、聞き取れる部分をなんとなく歌えるだけで嬉しくて、口ずさんでいました。その頃からかな、外国の日常文化に興味をもつようになり、いつかは留学してみたいという夢を抱くようになっていました。「奥様は魔女」や「兼高かおる世界の旅」もよく見ていました。そうそう映画も大好きで、高校の模試が終わったその帰り、見たくてたまらなかった”ET”を一人で映画館に観に行きました。感動に涙し、”ET phone home.”とか言いながら、自転車こいで帰宅したのを今でも覚えています。当時の私はETの話ばかりしていたのでしょう。その年の家族からの誕生日プレゼントはこのぬいぐるみでした。

ET Phone Home

 

You are my hero!

 

 

さてさて、英語に限らず、日本語が上手な外国の皆さんに共通することは、「日本のアニメが大好き」とか、「J-POPが大好きなのでカラオケでよく歌う。」ということが多く、いろんなものに触れていくうちにますます日本語が上手になっていくんですよね。先日テレビを見ていたらとっても流暢な日本語を話すフランス人の男性が、「好きな漫画はいじわるばあさん。こういうおばあさんはどの国にもいますよ。」なんて言ってました。好きなことであれば「勉強」という感覚よりも、聞いて、読んで、見て、口ずさんで、「たくさん触れて」いるうちに上手になっていくのです。

今の若い人たち(特に女子)はやっぱりこれかなあ〜。

歌、映画、漫画、本、スポーツ、料理、動物、なんでも好きなものにたくさん触れてみましょう。

追記:お子さんと一緒なら絵本(CD付)の読み聞かせ、トランプやカルタをするように英語で遊べるBBカードもたいへんお勧めです。中学生以上であればやさしい英語から始めて、好きな物をたくさん読み聴きする多読多聴がとってもいいですよ。単語集の丸暗記、問題集の穴埋め問題や間違い探しばかりでは使える英語にはつながらないと思います。

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絵本で学ぶ異文化「ベビーシッター編」

英語教室で絵本の読み聞かせや多読を導入するようになって、子どもたちの反応がおもしろいので紹介します。

今回は「ベビーシッター」というテーマについて。

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ORTLLLというイギリスの絵本シリーズですが、欧米の日常文化がよくわかる絵本です。この2冊、おもしろいことに登場するベビーシッターは二人とも高校生か大学生年齢のお兄さんたち。私はアメリカに長く住んでいましたが、ベビーシッターは圧倒的に女の子たちの仕事だったように思います。イギリスは男子もベビーシッターのアルバイトをするんですね。

 

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お父さんとお母さんはパーティーにお出かけです。ベビーシッターがやってきました。彼は自分の本を持参しています。子どもたちを寝かしつけた後に、宿題をしようと思ってるのかな?

 

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子どもが「お腹が空いた」と言えば料理をし、

 

 

 

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「遊ぼう」と言えばピローファイトで盛り上がります。遊びが豪快で、楽しそう。

 

 

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寝かしつけるのも上手〜。

 

 

 

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最後は片づけも忘れない、さすが!

 

 

 

こういう絵本を読んでいるとき、子どもたちの反応はさまざまです。「パパとママと二人だけでお出かけ!?」「ベビーシッターも子どもみたい。」「調子づいて食べ過ぎ!」「なんで掃除機をうしろにかくすの?」

夫婦が二人だけの時間を確保するために、ベビーシッターを雇う。雇われたベビーシッターは、子どもたちのために奮闘する。子どもたちもお兄さん(お姉さん)が来てくれて、嬉しそう。日本で子守りをする人といえば、圧倒的におばあちゃんやおじいちゃんになるのでしょうが、イギリスやアメリカでは中学生、高校生、大学生が近所の人に頼まれて、あるいは知り合いの紹介でベビーシッターのアルバイトをします。我家のガールズたちも、身近なお仕事としてベビーシッター、マザーズヘルパーをしていました。ティーンエイジャーになってベビーシッターをするのがひとつのステータスというか、責任あるよい子守りができれば、また仕事が回ってきます。若者たちの最初のアルバイトは「ベビーシッター」というのはよくある話です。

絵本で英語&異文化理解。読み聞かせや多読を通していろいろ学べます。

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When You Love and Miss Your Sister

I was inspired by this picture book to write this poem.

“WHEN YOU LOVE AND MISS YOUR SISTER”

When you love and miss your sister

who is thousands of miles away

you’d want to send your love in some special way

when you know her birthday is coming up soon

then you would come up with a plan

and ask your other sister to help with that plan

the two of you spend time creating it

you use all your skills and your favorite music

and have fun doing it

when it’s time to celebrate her birthday

you post your creation for her to see!

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好きこそ物の上手なれ

今週はDisney Read-Alongシリーズを教室のみんなに紹介しています。何人かの小学生女子たちが「こういうの好き!」「かわいい〜。」と言って、とっても気に入ってくれました。

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ディズニー大好きな6年生の女の子たち。私が本のページに貼付けておいたTangledの歌詞を見て「これ貼り付けてくれたんですか!?」と嬉しそう。耳から聞こえてくる音に合わせて、文字を追いながら挿入歌を口ずさんでいました。

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このシリーズは一冊1000語〜1500語ほど。朗読CDはナチュラルスピードなので、小学生にはちょっと難しいかなと思ったのですが、なんのなんの。映画もすでに見ていたということで、お話はわかっているので、英語が少々難しくてもどんどん読み進めていました。目で文字を追う様子や表情を見ているとストーリーにのめり込んでいるのがよくわかります。お気に入りのセリフも見つけて、そのモノマネをしたりして楽しんでいました。

“Rapunzel! Let down your haaairrrr!”

好きな物に熱中しているときはあっという間に時間が過ぎてしまいます。

好きこそ物の上手なれ。

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好きな物が見つかってのめり込める、こういう時間を大切にしたいんです。こんな風に英語を取り込めば頭の中には使える英語がどんどんたまっていくはずです。

 

追記:中学生になると英語が必須科目として教えられ、評価されることになる。文法用語で混乱したり、テスト問題と向き合わなくてはならなくなる。英語はわかるのに、テストではなかなか思うように点が取れない。あ〜、そんな現実が疎ましい。どうかどうか、英語嫌いにならないでね。これからも、楽しくたくさん英語に触れていこうね。

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